寄付を科学的に考えるための洋書リスト

寄付を研究しようとされている学生さんや、研究者の方におすすめの書籍をリストアップしていきます。



 The Economics of Philanthropy: Donations and Fundraising

寄付とファンドレイジングを経済学的に分析した書籍。利他的な寄付者のベネフィット、利他性のダークサイドなどが日本の学術書では見当たらなかったため、特に役に立った。free ridingにどう対処するか、等の根本的な考察が非常に刺激的。2018年発行。


Strategic Giving: The Art And Science of Philanthropy

PhilanthropyとCharityの違い、philanthropyの目的、特性、危険性、可能性など、自分の研究にとってのヒント満載だった書籍。寄付文化が成熟していく日本のこれからを考える上でも非常に重要な本だと感じた。2006年発行。




The Science of Giving: Experimental Approaches to the Study of Charity

私の博士課程受験を決断させた本のうちのひとつ。判断・意思決定という視点から書かれており、効用関数で寄付について分析した章は目から鱗が落ちた。2011年発行。





The Palgrave Handbook of Global Philanthropy

米国やカナダなどの寄付文化の盛んな国はもちろん、メキシコ、ロシア、スイス、中国、インドネシア、香港、日本、台湾、ベトナムなど驚くほど多くの国について書かれている。そして、それらの国をいくつかのテーマで横串をさすように分析している。2015年発行。






Handbook of the Economics of Giving, Altruism and Reciprocity, Volume 1: Foundations
この本の「Philanthropy」の章は、経済学の視点からの寄付研究約25年分をレビューしたたいへんな労作。warm glowについてはもちろん、ボランティアやファンドレイジングも射程に入れており、寄付研究に必須の文献と思われる。2006年発表。




Handbook of Public Economics, Vol. 5
 この本の「charitable giving」の章は、50ページにわたってこれまでの寄付研究を包括的にレビューした非常に貴重な文献。寄付研究をスタートする人がこれまでの学術的な蓄積を大づかみに理解するのに最適。2013年に発表された。





The New Fundraisers: Who organises charitable giving in contemporary society? (kindle版)

ファンドレイザーという職業について深く考えたい方向け。成果を出しているファンドレイザーとふつうのファンドレイザーを分けて分析しているのが興味深い。2017年発行。




Giving 2.0: Transform Your Giving and Our World (kindle版)

寄付者の視点から、自分や社会にとってより良い寄付を考える本。日本には寄付者がどう振る舞うべきか、というガイダンスが非常に少ないため、貴重な書籍。MOOCのコースもあり、無料で受講できる。2011年発行。





Experiments Investigating Fundraising And Charitable Contributors (RESEARCH IN EXPERIMENTAL ECONOMICS)

2006年の段階でここまでの研究の蓄積があったということに驚いてしまう、実験的アプローチによるファンドレイジング・寄付研究の書籍。

大学ファンドレイジングと、「チャラ男」と「根回しオヤジ」のお話

先日、雑誌『月刊 先端教育』に、2019年度末まで担当しておりましたiPS細胞研究基金のファンドレイジング活動のことを取り上げていただきましたので、ご報告です。 「大学マネジメント最前線 寄附拡大を目指すために必要なこと」 https://www.fujisan.co.jp/pr...